『袋小路の男』 『明るい夜』

水無月大賞実行委員会です。早いもので、6月1日の大賞発表まで1ヶ月を切りました!ノミネート作フェアが始まっている店舗もございます。また、各作品の紹介が載ったフリーペーパーも配布しておりますので、どうぞ手に取ってご覧下さいませ!ではでは、昨年より多いノミネート作、どんどんご紹介していきます♪


『袋小路の男』 絲山秋子講談社文庫

初めて読んだのは4年前、お客様に薦められて渋々・・・読後感は「なんじゃこりゃ、働らかんかい!」って感じでした。
それから数年後、文庫化に際して読み直すと不思議とすっと物語に入ってしまう自分がいる。あれから世の中が少しづつ変わり、気づかぬうちに自分自身も少し変わったのか・・・?主人公に思いっきり感情移入する読者もいれば、引っかかりながらも最後まで読んじゃう読者もいると思う。今の時代の有り様みたいなものを良し悪しとか言うのでなく、そのまま映し出している物語。いろんな世代に読んでほしいです。


【パルナ書房 久野 推薦】

    • -


[rakuten:book:13058536:detail]
『明るい夜』 黒川創/文春文庫

登場する男女は若いのに似合わず、まったく群れない。
寝れなくて苦しむのも、誰とも繋がれないのも、夢がかなわないのもまったくもって誰のせいでもないとわかっているかのようだ。いろいろな主題が組み合わさって、読む者を本当に楽しませてくれる。センスの良い小説って本当は「普通のこと」しか書いていないんだなと思わせてくれる京都小説です。


ジュンク堂書店京都BAL店 市木 推薦】