2011京都水無月大賞・Aブロックノミネート作『マダム・エドワルダ/目玉の話』『厭世フレーバー』

『マダム・エドワルダ/目玉の話』バタイユ光文社古典新訳文庫

マダム・エドワルダ/目玉の話 (光文社古典新訳文庫)

マダム・エドワルダ/目玉の話 (光文社古典新訳文庫)

今私たちは、人間関係や仕事上の悩み、経済的事情等に囚われて
宇宙から遠く切り離された生を余儀無くされているのかもしれない。
人間の本質的な孤独と意味の不在を突きつけるこの衝撃的な物語が
逆説的に今の私たちの生のありかたを見つめなおす契機になるのではないだろうか。
京都大学生協ブックセンタールネ・山下さん推薦コメントより)


『厭世フレーバー』三羽省吾(文春文庫)

厭世フレーバー (文春文庫)

厭世フレーバー (文春文庫)

父親がある日、リストラされて失踪。
残された家族の思い思いを描いた、崩壊と再生の物語です。
14歳の次男、17歳の長女、27歳の長男。
42歳の母と73歳の祖父。家族とはいえ、似ているようで似ていない別々の人。
同じ家族に対しての思いも受取り方も全く違います。
読む方の年齢によって共感する部分も違うと思います。
幅広い方に、読んで頂けそうなので選びました。それぞれ、暗くなりそうな何かを抱えながらも、
少しお気楽なところもあり、読後感は良いものになると思います。
紀伊國屋書店MOVIX京都店・西尾さん推薦コメントより)